紅茶の名前を見て「どういう意味なんだろう?」と疑問に感じたことはありませんか?
必ずしも産地の名前が付けられているわけでもなく、メーカーによって微妙に違ったりもして、戸惑う場面もあるかと思います。
ですが、紅茶の香味をイメージするには、名前の意味を考えるのが近道のひとつです。
どんな意味があるのかをこれからご紹介するので、お気に入りの一杯を選ぶ時にお役立てくださいね。
名前の意味 5つのパターン
それでは名前の意味を5つのパターンに分けてご紹介します。
茶葉の産地
まずは産地から名前が取られているパターンです。
例えば「ダージリン」は、インドのダージリン地方で栽培された茶葉を意味しています。
地名が付けられた紅茶としては
(インド)
ダージリン
アッサム
ニルギリ
(スリランカ)
ウヴァ
ディンブラ
ルフナ
サバラガムワ
ヌワラエリア
ウダプッセラワ
キャンディ
(インドネシア)
ジャワ
(中国)
キームン
ケニア
マラウイ
ウガンダ
などが有名どころ。
気候や地形などで水色、香り、味は変わるので、産地それぞれに固有の特徴が見られます。
厳密にはその年の気象条件や茶樹が生えている斜面の方角、茶摘みの時の天気などで微妙に変わるのですが、一定の傾向はあるものです。
好みの味に出会ったらまず産地をチェックして覚えておくと、後々紅茶を買う時に役に立ってきます。
ちなみに、当店のティーバッグの中ではアッサムやダージリンなどが産地名の紅茶です。
フレーバー・スパイス名
フレーバーの種類で呼ばれる紅茶もあります。
定番は「アールグレイ」。
アールグレイ地方の茶葉というわけではなく、柑橘果実のベルガモットで香りづけされた紅茶を指しています。
他にも、りんごの香りのアップルティー、桃の香りのピーチティー、バラの香りのローズティーなどもよく見かけますね。
フレーバーを引き立てるために、ドライフルーツや花びらがミックスされることも。
あとは、混ぜてあるスパイスが書いてあるものもあります。
当店のティーバッグ紅茶の中ではアップルシナモンがこのパターン。
りんごのフレーバーの茶葉と、アップルピール、シナモンがミックスされた紅茶です。
スパイスなどが混ざっていると、見た目も豪華でワクワクしてきますね。
▼くじらの紅茶の「アップルシナモン」はこちら
アップルシナモンの詳細はこちら
同じメーカーの同じフレーバー・スパイス名ならいつ買ってもほぼ同じ香味が楽しめると思って大丈夫ですが、メーカーが違うと印象はガラリと変わります。
中には同じフレーバーの紅茶が複数種類あるメーカーもありますが(アールグレイ、セイロンアールグレイなど)、その場合はフレーバーの雰囲気が違ったり、茶葉の産地が違ったりします。
飲み比べて違いを楽しめるのもフレーバードティーの魅力ですね。
イメージ
産地やフレーバーに関係なく、飲まれるシチュエーションや香味の雰囲気をイメージした名前もよくあります。
おなじみのイングリッシュブレックファストはこの「イメージ」の代表選手。
イングリッシュブレックファストは、イングランド産の茶葉が使われているわけではなく、イギリスの朝食で飲まれる紅茶をイメージしたものなのです。
現在では様々な紅茶メーカーが販売する定番のブレンドティーですが、19世紀半ばのニューヨークで売られたのが始まりとも言われています(諸説あり)。
そして、一体何がイングリッシュブレックファストなのか明確な定義はありません。
ただ、香味の雰囲気は共通しているので、イングリッシュブレックファストという名前だったら
- 朝の目覚めをスッキリさせてくれる濃厚な味わい
- やや渋みが強い
- ミルクとの相性がよい
- ブレンドティー
かな?と見当がつきます。
イングリッシュブレックファストは広く普及した誰でも使える名称ですが、メーカーが独自に考えた名前もあります。
当店にはコージーマンゴーズというフレーバードティーがありますが、爽やかな茶葉の味わいとフルーティーなマンゴーの香りが心地よい(cozy)ので、そのイメージを表現すべく店主が脳みそを絞って考えた名前が付けられています。
▼くじらの紅茶の「コージーマンゴーズ」はこちら
コージーマンゴーズの詳細はこちら
https://kujira-tea.com/products/cozymangoes-10p
茶葉のサイズ、製法
OP、CTCといったアルファベットを見たことはありませんか?
単体で使われることはまずありませんが、ダージリン、アールグレイなどの後ろに加えられている場合があります。
これは茶葉のサイズや製法を表しています。
まずは茶葉のサイズについて。
OP、BOP、F、Dなどはサイズを表す記号です。
OP(オレンジペコー)は細長くて大きい茶葉。
BOP(ブロークンオレンジペコー)はOPよりもやや細かい茶葉を指します。
以下、F(ファニングス)、D(ダスト)と細かくなっていくイメージです。
この茶葉のサイズ(等級)についてはこちらの記事で詳しくご紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください♪
ちなみに、「等級」と聞くと茶葉の品質を表すようにも思えますが、特段の関係はありません。
単純に大きさで決まるものです。
紅茶の名前に付いているアルファベットでも、CTCは製法を表しています。
CTC製法という「潰して(Crush)、引き裂いて(Tear)、丸める(Curl)」特殊な機械を使った製造方法があり、CTC製法で作られた紅茶に書かれます。
CTC紅茶は成分の抽出がしやすいので、ミルクティーに向いています。
茶葉の形状が必ずしも味や品質に直結しているわけではありませんが、
「CTCならミルクティーに合うかな?」
「BOPだから抽出時間が短そう」
と見当を付けるのに役立ちます。
その他(茶園名・製造年・シーズン等)
最近の紅茶の中には、茶園名や製造年、シーズンが書かれたものも増えてきました。
これも、
「ダージリン セカンドフラッシュ キャッスルトン茶園 2023年」
という風に産地の後に加えられるもの。
上記の例で何が書かれているかというと、
- ダージリン:産地
- セカンドフラッシュ:シーズン
- キャッスルトン茶園:茶園名
- 2023年:製造年
かなり細かい情報ですね。
紅茶の香味は様々な要因で変化するので、同じダージリン産でも採れた年や時期、茶園で異なってきます。
まとめ
以上、紅茶の名前の意味をご紹介しました。
意味が分からないと呪文のように見えますが、慣れれば有益な情報源になってくれます。
名前の意味もヒントにしながら、お気に入りの紅茶を探してみてくださいね♪
(そして当店のオンラインストアも一度覗いていただけると嬉しいです・・・!)